冷やしEOSの試写。

  • 2019.07.16 Tuesday
  • 18:00

 冷やしEOSの試写をやってみた。気温は測っていないが、まずは背面液晶を開いてからISO3200の5分露出を3枚連続で行い、しばらく休んだあとに冷却をはじめ、1分ほどしてから同条件で3枚。それぞれの3枚目のハイライトを225から120にして比較した。

 まずは常温の全体。

 つぎに冷却の全体。全体像では何が何やらわからないので、中央部を拡大してみた。

 常温の中央部拡大

 さいごに冷却の中央部拡大。

 効果があるような、ないような・・・5,6年前に改造事例が散見されたが、その後ぱたりときかなくなったのは、この微妙な性能が原因かもしれない。かといって、がっちり冷却するなら基盤の結露が問題になりそうだ。また、現状でも1セット16枚撮影するので、後半になればなるほど冷却の恩恵はありそうである。まだヒートシンクとL字板の間の熱伝導に改善の余地があるので、実戦投入して様子をみることにしよう。

冷やしEOS、その2.

  • 2019.07.16 Tuesday
  • 17:46

 先日つくった冷やしEOS、格好は良かったのだが、全くといって良いほど冷えてくれなかった。もとのスマホクーラーが冷却面10℃とあまり性能がよくなかったこと、固定用のL字金具が放冷版になり、更にアルミブロックの熱容量が大きすぎたことも関係しているようだ。そこで、3年前から分解したまま放置していたクールバーを使って作り直すことにした。

 これが放置していたクールバーの中身。ファンつきヒートシンクとペルチエ素子、スイッチ、電池ボックス端子がひとつながりになっていて、右上の丸いのが冷却板。右下の発泡ウレタンのとペルチエ素子を冷却板とヒートシンクではさんで、熱伝導ペーストで固めてあった。素子の型番はスマホクーラーと同じだったが、あちらのヒートシンクはフィンの高さが低く、作動中は触れないくらい熱くなる。それに比べ、こちらのヒートシンクはほんのり温かくなる程度。ヒートシンクの性能が重要だということだろう。

 まずは電源改造。百均で充電専用USBケーブルを買ってきて、剥いてみたら、導線はみごとに電源だけ。今後も工作材料に使えそうだ。

 もとからの冷却版は球面になっているので、0.8mm厚のアルミ板で40mm四方の冷却板を作った。また、ファンのガードにちょうどサイズが合うものがあったので、指を巻き込まれないよう取り付けた。あとはL字金具を新造して熱伝導両面テープで接着するつもりだが、ペーストが残っているとテープがつかないので、あれこれ試して、さいごはライターオイルで拭いたらきれいになった。ところがウレタンにしみこんだのがどうしてもとれないのでスチレンボードを使って枠を作り直すことにした。

 ペルチエ素子の厚みは4.5mmで、手持ちのボードは2mm厚。2枚重ねて、更にありあわせのプラ板など重ねて厚みを調整した。

 ヒートシンク、L字金具、ペルチエ素子の順に熱伝導両面テープで貼り合わせる。気泡が残ると伝導率が落ちるので、慎重に。

 これも百均で調達した小物ケースに穴をあけて基板を入れ、L字金具とボディ、三脚ネジの間を断熱して出来上がり。試運転したら、L字金具とヒートシンクに温度差があったので、すこし効率が悪いようだ。それでも15分ほど動かすとカメラ背面にうっすら結露したので、冷えてはいる様子。あとは試写次第で実戦配備できそうだ。

夏の工作に、冷やしEOSなど。

  • 2019.07.01 Monday
  • 11:47

 梅雨時は危険な季節。星が見られないぶん、物欲大佐が暗躍しやすいので要注意だ。しかし、今年はいろいろと工作案件をかかえているためか、大佐の動きも鈍いようで、ひと安心。惑星ニュートン用の鏡筒回転装置は、ベアリング案が遅々としてすすまない間に、木星シーズンも折り返しをこえてしまった。7月初めまでにあれこれ書類を揃えないといけない業務があって、せっかく梅雨入りが遅れていたのに工作に時間を割けないという事情もあった。

 そんな中、ネット上で面白そうなスマホクーラーを見付けてしまい、冷やしEOSに使えそうだったので、とりあえず入手だけはしておこうと上海問屋で撃墜した。もとはといえば、クールバーという冷却装置の部材を流用するつもりで、数年前から分解したところで放置していた案件だ。クーラーと本体の間に入れるアルミブロックも、モノタロウで良いカットサービスが見つかったので一気に解決した。

 部材一覧。右上が件のスマホクーラー。ファンは吸気用で、ヒートシンクにあたった排気は外周のスリットから出てくる。レビューではこれが吸気ファンならというコメントもあるが、吸気だとヒートシンク中央部にじゅうぶんな冷気があたらないものと思われる。数分稼働させたら冷却版が結露するくらいなので、性能も充分だろう。

 右下のアルミブロックは、縦40mm横50mm厚15mm。スマホクーラーのクリップ部分が13mmあるので、これくらいの厚みが適当かと。クリップをカットすればもっと薄いブロックでもよさそうだが、これが一番薄かったので仕方ない。かわりにスマホクーラーを無改造で使うことができる。

 左下の1/4インチネジは、古い速写ケースから外してきたモノ。そして左上のL字金具は、0.8mm厚のアルミ板から切り出した。Pカッターで溝をつけてから軽く曲げるときれいに切り出すことができる。更にすこし溝をつけてから、L字に折り曲げた。1/4インチ用の穴は現物合わせで位置決めしている。

 チーズ等についてくる保冷袋を15mm幅に切り取って・・・

 両面テープで貼り付けて、アルミブロックの側面を断熱。

 L字金具には熱伝導両面テープで貼り付けた。カメラに当たる面には、同じ両面テープで熱伝導シリコンシートを貼り付けている。

 あと少しではあるが、今回の工作はここまで。当初は輪ゴムで固定するつもりだったが、急遽L字金具にしたので、両面テープが足りなくなってしまった。たまっているポイントを使ってオーダーしたので、数日中には工作再開できそうだ。

 気分を出すために、仮置きしてみた。L字金具はすこし薄いが、シリコンシートにも粘着性があるので問題なさそう。もし固定が弱いようなら輪ゴムを追加することにしよう。

 この構成でどれくらい冷えるかと、冷却ブロックとスマホクーラーを重ねて動かしてみたが、カメラ側のシリコンシートは、すこしひんやりする程度にしか冷えてくれない。L字金具にうっすら結露していたので、断熱していないL字金具が放冷板になってしまったようだ。どうやらL字金具も断熱したほうがよさそうである。

R-140SS改造計画・ゴースト対策のぬかよろこび。

  • 2018.10.14 Sunday
  • 15:02

 <撮影データ:2018年10月08日01:05:38〜,R-140SS改IIb(d=130mm,F3.29),EOS600Da(ISO3200,180sec,9コマコンポジット,HEUIB-II)

 <撮影データ:2018年10月08日19:59:53〜,R-140SS改IIb(d=130mm,F3.29),EOS600Da(ISO3200,180sec,9コマコンポジット,AstroLPR Yype-1)

 前回ジャコビニ=ツィナー彗星を撮影したときに星像の崩れが気になっていたので、光軸修正ついでに新しいゴースト対策を試してみた。以前補正板のコバを黒塗りしていたが、コバがつや消しになっていなかったので、そこで反射している可能性を疑い、補正板前面に口径130mmの絞り環をつけるというものだ。これで少し口径比は暗くなるが、それでもF3.29とε130と同等。球面収差はすこし小さくなるはずだし、主鏡は150mmほどあるので、周辺減光も少ないはず(というより、これまでより相対的に中央部の光量が落ちる)。

 さっそくテストしてみたところが、しっかりゴーストが出る。そこで、絞りを補正板の後面に移してみた。いつもの確認写野(北アメリカ&ペリカン)に向けてみたところ、いつもペリカンの後頭部に出るはずのゴーストが見えない。ようやく解決したか・・・と他の写野に向けたら、まだゴーストが残っていた。まったくのぬか喜び。喜びが大きかっただけに、反動もまた大きかった。

 翌日も同じ写野を撮影して比較したところ、どうやらこの微妙な構図の差でゴーストの有無が分かれるらしい。いまのところはこのゴーストは制御不能。輝星が写野のすぐ外にある条件では気をつけた方がよさそうだ。それでも今回のように、微妙な構図取りで排除できる場合もあると判ったのは収穫だった。

 ところで、上の画像では、下側から斜鏡スパイダーの回折光と思われる光芒が伸びている。これはスパイダーマスクによって避けることができるのだが、これまでのお手軽工作では失敗続きである。また、今回光軸修正しながら、斜鏡スパイダーの強度が不足していて、仰角によって斜鏡がおじぎしていることが確認できた。お手軽工作ではなく、アルミ板を使ってスパイダーを補強する必要がありそうだ。全分解が必要な、おおがかりな作業になるが、そのうちやってみようと思っている。

R-140SS改造計画・レデューサーコレクターの比較検証

  • 2018.09.20 Thursday
  • 15:09

 9月16日に21P/ジャコビニ=ツィナー彗星の直焦撮影をしたとき、画面隅にいつもの数珠状ゴーストが出たので、ちょうど良い機会どばかり、先日から工作していたレデューサーコレクターのテストを行った。まずは画像から。

 

1)『組立望遠鏡』対物レンズ(アクロマート・f.l.=273mm、たぶんノンコート、ケント紙枠)

 まず全体像では、左下に大きく数珠状に連なるゴーストが出ている。また、ピクセル等倍では、火星シフトで最近放置していたため、光軸がずれている。Web用に縮小した画像では目立たないが、星像がきれいな丸になっていない。しかし贅沢いっても始まらないので、これを評価基準用の画像とする。

 

2)Φ39mmクローズアップレンズNo.4(単レンズ・f.l.=250mm、マルチコート、ケント紙枠)

 こちらはレンズが単レンズになるかわりに、マルチコートになった。レンズの位置は1)と変わらない。ゴーストは相変わらずなので、まずノンコート面の反射やレンズ接合部のコバが塗れていないことが原因ではなさそうだ。ピクセル等倍画像では、中心像はわずかに甘く、周辺の収差も大きくなっている。それより色収差が目立つのが難点だろう。

 

3)ACクローズアップレンズNo.4(アクロマート・f.l.=250mm、マルチコート、Tリング組み込み)

 こちらはレンズの焦点距離とコーティングは2)と同じ。アクロマートであることは1)と同じ、レンズの位置はTリングの中なので、たぶん1cmほど対物寄りになっている。全体像でのゴーストはまだ残っているが、だいぶ減った。これはレンズ枠の違い(ケント紙枠が無い)によるものかもしれないが、先のエントリーであげた画像はすこし構図を変えただけでゴーストがなくなっており、この画像でもたぶん微妙な構図の違いによる変化ではないかと思われる。となると、ケント紙枠もゴーストには関係ないということになる。一方のピクセル等倍画像では、中心像は2)同様、1)よりやや甘く、周辺像も1)より乱れている。光軸修正をすればだいぶ良くなると思われるが、それでもシャープさでは1)に劣るだろう。また、光軸のずれにも敏感そうだ。

 

 こうしてみると、1)のレンズの優秀さが改めて感じられる。レデューサーコレクターのレンズは現状のまま1)で行くとして、今後の改造の方向性が見えてきた。

 まず、レデューサーコレクターの枠を作り直す。できるだけ反射をおさえるために黒ケント紙を遣い、更にユニポスカで塗装する。現行のレンズ枠は、マウント側にMFAフィルターを装着するためにフィルター枠の厚みのぶんレンズ押さえ環が厚い。これを改良すれば、レンズを更に2mmほどセンサーに近付けることができる。以前のテストではマウント面ベタ置きと違いがわからなかったが、枠を作り直すのなら改良するほうがすっきりする。

 次に、ゴースト対策。これは現状では決め手が無いが、レデューサーコレクターが原因ではないとなると、少しは気が楽になる。現在いちばん疑っているのは、補正板のコバ。一応塗ってはいるが、砂目にはなっていないのでツヤがある。すこし口径が勿体ないが、現状の14cmを13cmに絞って試してみようかと思っている。相対的に斜鏡の遮蔽が大きくなるが、それでもε130と同じなので大きな問題にはならないだろう。

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