R-140SS改造計画:天候不良の間に工作など。

  • 2022.02.12 Saturday
  • 19:07

 今年は新月期の天候不良が多く、2月の上弦になってようやく1月2日の月明下での簡易Hα撮影以来の出撃になった。天候不良が続くと世間ではポチリヌス菌というのが蔓延するようで、しっかり感染した物欲大佐が今回はフラット撮影用のアクリルパネルを撃墜。ちょうど8年前に作製していた段ボールフードの傷みが目立ってきていたこともあり、フードを新調することにした。

まずは遮光環の切り出し。黒ボール紙と薄手の黒段ボールから、13枚ほど切り出した。

次は塗装。段ボールの遮光環と、内壁にする片段ボールに、前回の工作で余っていた黒板塗料をスプレー。多少ガス圧が落ちていたがなんとか塗ることができた。ところが屋外では風が強くて飛ばされてしまう。仕方なしに生乾きで室内に取り込んだら、溶剤がきつくて死にそうになった。窓全開で風が抜ける経路を確保してなんとか対処。

現物合わせで取り付け部のリングを作製。テープ状に切った片段ボールを両面テープで積層、ボール紙の表層をつけてリングにした。

ここからは、黒塗りした片段ボールを1cm幅のテープ状にして、遮光環と交互に積層していく。外面は両面テープでベタベタ。横方向の剛性は低いが、この段階では構わない。遮光環の内寸とフードの長さは、旧フードとほぼ同じにした。

外壁の取り付け。片段ボールを2重に撒いたら横方向の剛性も良くなった。旧フードは環状に切り出した段ボールをひたすら積層していたが、壁が薄くなったぶん外径はスリムになった。

そして、保冷袋の余り(カメラの冷却改造試作で使っていた)を切り開いて、フードに巻き付け。旧フードと同じように、両端はこのように切り込みを入れてから折り返して処理した。

完成、先端はアルミシートが内側までかかっているが、この程度なら特に問題はなさそうだ。フラット撮影時には、この先端にアクリルパネルがすっぽり嵌まることになる。内面には、補正板セルにあてるストッパーを設けたので、フードが斜めになることもないだろう。このあと、上弦の出撃で実戦投入して、守備は上々だった。

電源装置の新調。

  • 2021.11.21 Sunday
  • 17:58

 2代続けて使用してきたLong12V36Ah鉛シールドバッテリ−の後継に、昨年春にリン酸鉄リチウムの電源装置を購入していたが、75Ahあれば大丈夫だろうと踏んでいたところ、実はそれがUSB電圧での表記であって、12Vでは20Ahしかないということがわかった。これは20年ほど前に使っていた鉛バッテリーの電源装置と同じ容量で、PCを使うなどとんでもない。実際には半夜もたないような状態なので満足な撮影はできず、思い切ってバッテリーを新調することにした。

 初めはバッテリー単体と充電器だけで運用しようと思ったが、バッテリーが高価なので、過放電になったりした場合の損害が大きくなる。というわけで、バッテリーモニターもつけることにした。こうなると、何か適当な函を見繕って電源装置を組みたくなってしまう。釣具屋で適当な内寸のクーラーボックスを探したら、幸いいちばん安いものになった。ネットでも同等品はあるが、内寸表記がなくて見合わせていたものだ。さっそく蓋に穴をあけてモニターを組み込む。

 バッテリーはBMSに定評があるAmpereTimeの12V50Ahで、クーラーボックスは14L。バッテリーの配送箱に入っていた緩衝材をすこし削ってぴったりだった。左側の空いたスペースにモニターのサンプリングモジュールをつけた。ごつい銅のブロックで、500A対応。どやらモニターは太陽光モジュールに使うようなものらしい。電圧だけでなく、残容量と消費電力、充電時の残り時間まで表示できるもので、電圧計と比べると高価だったが、バッテリーの管理は容易になるだろう。

 配線は外れないようにすべて丸形端子にして、ハンダ接合部は熱収縮チューブで保護しているが、出力用のアクセサリーソケットは消耗品になるのでギボシ端子で接続した。ここから先の配線に10Aのヒューズが入るが、あとで念のためにバッテリーの+極からの出力線のギボシに、10Aヒューズとメインスイッチを挟み込んでいる。

 外観はすっきり。これで重量は7kgほど。鉛シールドの36Ah/11kgと比べても大幅な性能向上だ。いつもの半夜程度の使用ではまだまだ余裕たっぷりで、ひと晩の使用にも耐えそうだ。半夜2回の出撃と、インバーターを半日動かしてのPC作業でようやく使い切り、BMSのシャットオフ電圧は10Vのようだが、余裕をもって11Vで残量無しにセットした。充電器が5Aなので、そこから10時間かかって満充電。しっかり50Ah入ったところで満タンセット。あとは電圧低下アラームと残量アラームをセットして、初期運用を終えたところだ。夜間はモニターの照明が眩しすぎたりと、細かい改善は必要だが、次の新月期からいよいよ本格運用だ。

R-140SS改造計画・光軸の安定化をはかる

  • 2021.04.15 Thursday
  • 11:47

いちおうの完成をみていたR-130SS(R-140SS改II、口径を130mmにしぼっているのでこう呼ぶことにしている)、当時のVIXEN製品の例に漏れず鏡筒剛性が低く、せっかく光軸調整してもすぐずれてしまうのが弱点だった。自作機材だしこんなものかと思っていたが、真円度が高い削りだしバンドを使うと光軸が安定するというので、実行することにした。

 これが改良前の状態。板金製の純正バンドは幅が広く、斜鏡スパイダーと接眼部の間には入らない。そこで補正板セル近くに巻いてみたら、補正板が圧迫されて星像がひずんでしまったので、こういう形で落ち着いている。

 これはバンド交換後のテスト風景。接眼部が横向きなので赤緯バランスは完全では無いが、だいぶ負荷は軽くなったと思う。これでもバンドを締めすぎると補正板セルにひずみがでるので、締めすぎないよう注意している。

 クリニック庭から、M3をつかって星像確認。ISO3200の60秒を9コマコンポジット。ダークもフラットも引いていないので、周辺減光とミラー切れがよくわかる。

 中心と四隅の50%縮小画像はこんな感じ。コリメーターは芯を喰っているわけではないが、ほぼ実用域までは追い込めていると思う。しばらくこの状態で運用してみよう。

いろんなものが壊れまくる。

  • 2020.10.10 Saturday
  • 00:08

 最近、いろんなものが一気に壊れまくっている。8月にレントゲン用のPCがクラッシュしたのが前触れ。新しいPCに入れ替えたときに、レントゲンのセンサーも不具合が見つかって修理に出した。

 そのしばらくあとに、太陽望遠鏡を抱えたまま階段を踏み外して、接眼部が動かなくなってしまった。これはオリジナルのヘリコイドに戻してなんとか撮影を続行。そして先日、太陽を撮影しようとしたところ、架台のコンピューターがいきなり立ち上がらなくなってしまった。

 ネットであれこれ調べてみると、PCと繋いでファームウェアを更新したらよくなるかも・・・ということだった。そこで端子を確認してみると、持っていないタイプ。純正品はどうやら完売状態なのであれこれ探してみたところ、サードパーティーのを熱帯雨林でなんとか見付けることができた。さっそく撃墜してみたのだが、まともなブツが無事に届くだろうか・・・?

 そこで、ケーブルが届くまでの間に接眼部を修理しようと思い立った。クレイフォードフォーカサーの4つのベアリングのうち1つが回らなくなっていた。

 それを外して・・・どうやらネジがインチ規格らしい。

 なんと、ベアリングが割れてしまっていた。これでは回らないはずだ。サイズは内径3/16インチ、外径3/8インチで、このサイズはラジコンなどによく使われているらしい。ネット通販では、1個だけだと送料がかさみ、10個セットとたいして変わらない価格になってしまう。ホームセンターの工具コーナーなどに置いてないか、週末にでも探しにいってみよう。

25cm惑星用ニュートンの工作(5)

  • 2020.09.07 Monday
  • 21:11

 工作を進める前に、ちょっと気になったのでアリミゾを取り付けてみたところが・・・

 なんとボルトが干渉して、前後にスライドできない状態だった。しかも、ベアリングの間隔がもう少し狭かったら、装着できないところだった。危ない、危ない。

 で、一安心して固定しようとしたら、ツマミがアングルに干渉していた。

 斜めに削って、なんとかクリア。ここでスライドできなくなったので、トラスでしっかり重心調整しないと。

 そして次は、パイプカッターの出番。これがまた、痛快なくらい綺麗に切れる。だんだん工具が増えていくなぁ・・・

 パイプの末端に、コンクリート用アンカープラグを仕込んで、ベアリングを連結する。トラス棒の予行演習でもある。

 ボルトを皿ネジに交換したので、ベアリングの穴にぴったり。

 鏡筒回転装置、ほぼ完成。あとは外枠の上辺を連結して、パイプに引っ張り力がかからないようにしないと。次はいよいよ、トラス取り付け基部の工作にかかる。トラス棒までの資材は揃っているが、トラス棒の長さを決めるためには、トップケージの重量が必要。角パイプを曲げる案は頓挫したし、自転車リム1個ではサイズがあわない。かといって、リム2個だと重すぎる。資材の調達もあるし、そろそろ細部を決めておかないと。

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