雷に追われる。

  • 2017.07.22 Saturday
  • 00:01

 梅雨が明けたというのに、雲が多くてなんともすっきりしない。かろうじて晴れそうだった金曜の夜に小長井のいつもの場所に出撃してみた。

 到着時は透明度は悪いながらもよく晴れていて、これは勝ち!だとばかりに三脚を設置したところ、雲仙の向こうのほうで稲光。レーダー画像で有明海の対岸に雨域があったなと思ってみていると、数秒おきにどんどん光っている。いつのまにか薄雲が増えてきたのですこし様子見をしていたところ、低い雲が混じり始めたので、R-140SS改IIのテストは諦めて撤収した。

 <撮影データ:2017年7月21日22:22:05〜,AT-X116(11mmF2.8),KissX2(ISO800,29sec,インターバル1sec,10コマ比較明合成)

 AstroGPVの通りなら雲が多いかもということで、星景装備を持ってきていたのが幸いして、1カットだけ撮ることができた。比較明合成をしたあとは、NicCollectionを全面的に使って仕上げたが、実に簡単だった。懸案のR-140SS改IIの作業は進まなかったが、夏らしい星景が撮れたので良しとしよう。

タイミング合わず。

  • 2017.07.06 Thursday
  • 10:30

 かねてから、棚田を絡めた星景写真を撮りたいと思っていたが、なかなか良い場所がみつからずにいた。GWに外海方面の撮影に出たときに、神浦の大中尾棚田をロケハン。なかなか良さそうだったのでチャンスをうかがっていたところが、今年は田植えと月齢の巡り合わせが悪く、田植えからしばらくの間は満月過ぎの月が居座っている。おまけに梅雨時だけあって天候も悪く、すっかり諦めていた。

 ところが、AstroGPVをみていると、7月最初の週末に少しだけ晴れ間がありそうな気配がしてきた。ちょうど長崎市内で勉強会があり、ついでに出撃するにも好都合。というわけで、勉強会終了後の懇親会はぶっちぎって、脇目も振らずに大中尾まで。ついてみると、案の定、稲は育ちすぎていて、月は映るが星までは無理。それでも雲は多いが時々晴れ間もやってくる。せっかく来たので来年以降のためにも構図と露出は確認しようと、撮ってみることにした。

 <2017年7月1日21:38:00〜,TokinarAT-X116(11mmF2.8),EOS600Da(HEUIB-II,ISO1600,14sec,インターバル1sec,5コマ比較明合成)>

 14秒露出、1秒インターバルで10分ほど撮影したが、前半は天の川に重なって低い雲が流れ、後半は西から流れてきた雲で全体が覆われてしまう。その合間の5コマほどを拾い出して比較明合成してみたら、速い雲が不自然な形になってしまった。田植えと雲と月齢と、全てが揃わないと目的のショットは無理である。今回よかったのは月齢だけ。撮影時間帯と露出と構図の目星はついたので、来年以降に期待しよう。

 <撮影データ:2017年7月1日21:47:00〜,TokinarAT-X116(11mmF2.8),EOS600Da(HEUIB-II,ISO1600,9sec,インターバル1sec,8コマ比較明合成)>

 一方、西天の月はこんな感じ。田圃に映りこそするが、やはり雲の襲来で異様な画面になってしまう。本来なら月のすぐ下に木星も見えているのだが、ここまで光がにじむとどうしようもない。どちらのカットも雲が多すぎるので、動画にしてみた。

 縦構図の動画なので座りはよくないが、まあ仕方ない。月に向けているときにさそり座が晴れて、さそりに向けたら雲が来て月のほうは晴れる、という繰り返し。晴れ間が来る前からじっくり構えて撮影すればもうすこし良かったかもしれない。

 そして、蛙の声と水が落ちる音が良かったので、BMPCCもまわしてみた。

 <COSMICAR 12.5-75mmF1.8,BMPCC(ISO1600,シャッター開度360°)>

 暗いなりによく映ったが、風の音がひどい。そこで後日、ガーゼを重ねたものをマイクロフォンに貼り付けてみたりしたが、ほとんど変わらない。となると解決策は外部マイクしかなく、また物欲がふつふつと湧いてくる。まったくシネマカメラはとんでもない沼だったと気付いた次第である。

R-140SS改造計画・R-140SS改II実戦投入!

  • 2017.06.16 Friday
  • 22:37

 6月14日、水曜なので翌日も仕事を控えていたが、C/2015v2ジョンソン彗星が最盛期を過ぎかけているのと、貴重な梅雨の晴れ間なので、思い切って小長井まで進出して迎撃することにした。下弦前の月が昇るまでの勝負である。先のエントリーに書いたレデューサーコレクターの工作が終わったのが20:30頃で、21:00過ぎにいつもの場所に到着して手早く機材を設営。ピント確認してから目標導入して撮影を開始した。星図ソフトにはイオンテールしか表示されていないが、試写してみるとイオンテールは出ていない。また、ダストテールがアンチテールになっているとのことだったので、対角線にくるように東西方向に長い構図にしたのだが、どうやら南北方向に近い。迷ったあげくに彗星を中央に入れて撮ることにした。

 <撮影データ:2017年6月14日22:12:29〜,R-140SSII(d=140mm,f.l.=428mm,F3.06,),EOS600Da(HEUIB-II,ISO1600,5min,5コマ恒星基準コンポジット)>

 まずは4コマ撮影し、5コマ目でガイドが跳ねて星が2重になってしまったが、中央値コンポジットしたらうまく消えてくれた。いったん撮影はそこで切り上げて、月出までの20分間にスカイフラットを4枚。ちょうど撮り終わったところで月が昇ってきた。今回はフラット補正ができたおかげで、かなり強い処理をしても破綻することなく耐えてくれた。

 左下に伸びているはずのイオンテールが無いとバランスが悪いので、すこしトリミングしてみた。ダストテールも完全な一直線ではなく、すこし東側に弧を描いてふくらんでいる。たぶん一直線に見えていた月初めの頃よりは、拡散して短くなっているのだろう。彗星は移動のためすこし伸びて写っているが、輝星の色と彗星コマの緑色の対比がうつくしい。これまで輝星周囲の光芒の色は出ていたけど、星像そのものに色がついたのは初めてだ。気象条件のせいだったのか、それともレデューサーコレクターにすこし色収差があるのが原因なのか。この色はあったほうが望ましいので、今後に期待することにしよう。

 <撮影データ:2017年6月14日23:11:33〜,R-140SS改II(d=140mm,f.l.=428mm),EOS600Da(HEUIB-II,ISO1600,3min,4コマコンポジット)>

 月は出たけど、よく晴れているのですぐ帰ってしまうのは惜しい。そこで、近くにあったM5を3分露出で狙ってみた。撮影中も月がどんどん明るくなってきたので、4枚で終了。先日撮影したM13より小さいので期待していなかったが、なかなかの写りである。M13がしょぼく見えたのは露出不足のせいだったので、今度はたっぷり露出してみようかと思う。このあとはダークフレームを撮りながら撤収し、夜半頃には帰宅することができた。総じてトラブルも少なく、R-140SS改IIの素性も見ることができて、上首尾だったと思う。

EM-200復活して超新星迎撃。

  • 2017.06.01 Thursday
  • 21:54

 昨年11月に、暴走が止まらなくなってTOMITAさんに修理に出していたEM-200が帰ってきた。はじめは回路に異常なし、ということだったが、どうしても暴走するのでとタカハシにかけあって、基板交換になったということで、どうもありがとうございます。折しもNGC6946に12.8等級の超新星が見つかったとのことだったので、迎撃のためスクランブルをかけた。

 金曜の夜で、翌日も仕事を控えていたので、場所は近場の白木峰。久しぶりのEM-200は、やはり腰にこたえる。前日に光軸調整していたR-140SS改を出して、いざ極軸を合わせようとしたら、どうやら明視野照明が切れている。断線なのか繋ぎ忘れなのか定かでは無いが、ヘッドランプの赤色光を頼りになんとか調整。電気浮き利用で照明装置をつくるか、これを機会にPoleMasterを導入するか。どちらかというと、後者のほうが面白そうである。ここで、出発直前に工作しておいた仮パーツをテストして、それから超新星の迎撃作戦に突入した。

 <撮影データ:2017年5月27日01:32:54〜,R-140SS改+MPCC Mk-III,EOS600Da(HEUIB-II,ISO1600,5min,4コマコンポジット),トリミング>

 今回は自動導入の暴走は無く、ピント確認の恒星から目的のNGC6946まで、サクサクと快適に視野に入ってくる。ところがガイド中に暴走が再発して、数コマ無駄にしてしまった。どうやら赤道儀ではなく周辺システム側に原因がありそうで、実に厄介なことになった。暴走のほとんどは、露出終了して画像データがPCに転送され、DPPが立ち上がり、画像を確認しようとしたタイミングで発生している。そこで、次回からはDPPをあらかじめ立ち上げておいて無用な負荷変動を避けるようにしようと思う。地味な作業だが、ひとつひとつ原因を潰していく他はなさそうだ。

 スカイフラットとダークフレームもしっかり撮影したので帰りは遅くなったが、かわりに処理は比較的楽だった。露出不足気味でコンポジット枚数も少ないので荒れてはいるが、翌日も夜に会合があったり、その次の日は日帰りで大阪出張だったり、ハードスケジュールだったので仕方が無い。

 このNGC6946、昨年GWに撮影していたので、比較してみた。カメラがKissX2改から600Da(自称)にかわり、HEUIB-IIフィルターが入って色調の調整も楽になったように思う。超新星は黄線でマーキングしたところに、銀河中心よりも明るく写っている。とりあえずは迎撃成功ということにしておこう。そして、このときにテストした仮パーツについては別エントリーで触れてみたい。

 余談だが、撮影中に少し下のほうの木立の闇から、なにやら甲高い動物の鳴き声がきこえていたが、帰途に養豚場のあたりまで下ったときに、道端に猪ご一行様を目撃した。一瞬、『え?どうして豚が道路に出てる?』と思ったのはさておいて、白木峰駐車場周辺は猪避け柵も無いようなので、撮影中に遭遇しないよう気をつけないといけないだろう。

春のスタパー2017

  • 2017.05.01 Monday
  • 22:34

 4月22日夜、スターパーティーin白木峰・春の大観望会。昨年は耐寒鍋会と夏・秋のスタパーは出張にぶつかり、唯一参加できるはずだった春のスタパーも2日前に熱発して参加することができなかった。今年は耐寒鍋会にはちょっとだけ参加できたが、スタパーには実に1年以上ぶりだったりする。

 昼間からよく晴れていたが、到着はすこし遅れて夜半前。週末に晴れるのはひさしぶりで、EM200がまだ整備中であることもあり、ずいぶん長い間、星をみていなかったような気がする。この晩の白木峰は透明度が良く、すこし肌寒かったが虫もいないので快適だった。

 夜半過ぎにはいつのまにか、夏の星座たちが高く上がり、さそり座も低空までくっきり。AT-X116を11mmにして、10日ほど前に入手していたプロソフトンAで輝星を目立たせてみた。

 <撮影データ:2017年4月23日03:30:38〜,CanonEF100mmF2.8MacroUSM,f2.8,EOS600Da(ISO3200,90sec,LPS-P2,10コマコンポジット)>

 この条件になると、アンタレス周辺を撮影したくなる。この領域を狙うのは実に2年ぶり。前回はポラリエにL型バーをつけて片持ちフォークにしたが、今回は極望とドイツ式赤緯ユニット、微動雲台を加えたフル装備。構図もすこし東に振って、完璧・・・かと思っていたが、縦構図では暗黒帯の先が切れるのを忘れていた。おまけに、南中前の好条件のときは間違えてJPEG記録してしまい、それに気付いたときにはアンタレスは西側の光害ゾーンに入り込んでいた。今度はもっと早い時間に横構図で撮ることにしよう。その今度がいつになるかは判らないが・・・

 <撮影データ:2017年4月23日04:04:32〜,TokinarAT-X116(11〜16mmF2.8),11mm,f4.0,ProSoftonA,EOS600Da(HEUIB-II,ISO1600,90sec,8コマコンポジット)>

 そして、薄明直前に天の川を。土星からデネブまでちょうどおさまり、輝星も目立たせて完璧・・・だったはずが、周辺星像が激しく崩れている。どうやらプロソフトンAの厚みが悪さをしているようだ。後玉のうしろにソフトのアセテートフィルターを入れると良いと教わったので、これもリベンジしないといけない。

 <撮影データ:2017年4月23日04:35:48〜,TokinarAT-X116(11〜16mmF2.8),16mm,f4.0,ProSoftonA,EOS600Da(HEUIB-II,ISO1600,83sec)>

 薄明がはじまり、そろそろ終盤・・・というところで、イリジウムフレアの予報。マイナス3.8等の予報でも、高度18度とあまり条件がよくなさそうだったので半ば諦めていたのだが、低空まで抜けが良かったのではっきり見ることができた。久しぶりの星見で、しかもスタパーも盛会で、対象も盛りだくさん。やっぱり星見は楽しいものだ。EM200の復活まではまだしばらくかかりそうだが、これを機会にポラリエをもっと使い込んでみようと思う。

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