年初の星見、出撃したけど・・・

  • 2019.01.10 Thursday
  • 17:06

 1月2日の夜、今年初回の星見は小長井のいつもの場所に出撃した。最初の課題は、DEF Guiderというオートガイドソフトのテスト。これは最大16個のガイド星を使うマルチガイドを行うもので、シンチレーションや雲の影響を受けにくくなるというもの。使用法が比較的煩雑なので、手順書をみながら作業を進めたが、キャリブレーションのステップが大きすぎて躓いた。どうやらペンシルボーグでも長すぎるようだ。

 ここまででかなり時間を浪費しており、オリオン座はすでに南中を過ぎて、市街光の影響を受け始めていたが、まずは分子雲のテスト撮影。ISO3200の5minで枚数を重ねたが、ときおり薄雲が通過するためコントラストが悪い。諦めてまだ明るいウィルタネン彗星に移動した。

 <撮影データ:2019年1月3日01:10:09〜,R-130SS(d=130mm,F3.29),EOS600Da(ISO3200,180sec,14コマをコンポジット),AstroLPR Type-1,トリミング

 こちらはまだ5.5等。先月はごく淡いテールが出ていたというので思い切って暗部を強調してみたが、どうもよろしくない。ただ、コマの光度分布をみていると、尾が出ていそうな気配だけは感じられる。

 <撮影データ:2019年1月3日02:06:03〜,R-130SS(d=130mm,F3.29),EOS600Da(ISO3200,180sec,8コマをコンポジット),AstroLPR Type-1,トリミング

 そこで、尾を写すという欲望を満たすべく、ステファン=オテルマ彗星に移動。こちらは昨年11月以来の撮影だが、ずっと9等台を保っており、しっかりした尾を確認することができる。薄雲のため撮影枚数を稼ぐことができず、ISO2100の8コマコンポジットだと背景が荒れてしまったのが残念だ。

 そうこうするうちに、オリオン座も西の五家原岳の稜線にかかってきた。03:54でこれだから、諫早市街地も明るくなったものだ。本当は明け方まで撮影したくて、珈琲やスープやあれこれを持ってきていたのだが、気温が低くてアルストに点火できないという大失敗をしてしまった。夏場はずっとイグナイターの火花だけで点火できていたので油断していたのだろう。バックアップのライターが無い。途中コンビニに寄ってはいたのだが、どうせ珈琲を沸かすからと温かい飲料を調達しなかったのが裏目にでた。懐炉はあったが寒さに負けて、あえなく撤収。今度はしっかり準備するようにしよう。

ふたご群極大と大きくなったウィルタネン彗星

  • 2018.12.19 Wednesday
  • 22:24

 ふたご群の極大間近な12月初旬、週末の予報は良くなかったので、水曜夜ではあったがウィルタネン彗星狙いに出撃した。平日なので、近場の白木峰も考えたが、結局は人の往来が少なくフラットデータがとりやすい小長井のいつもの場所に。現地到着は22:30過ぎと遅くなってしまったものの、R-130SS+EM200とEOS80D+AT-X1120固定の2正面作戦で布陣した。

 <撮影データ:2018年
12月12日22:36:43〜,R-130SS(d=130mm,F3.29),EOS600Da(ISO3200,180sec,16コマをコンポジット),HEUIB-II>

 前回の11月29日と比べても、ウィルタネン彗星はいっそう大きくなり、f.l.=428mmにAPS-Cのノートリミングでもこの大きさ。しかし、地球に大接近しているだけでもとは小粒な彗星であることと、ほぼ衝に近い位置であるため、尾は短いダストテイルが左上になんとなく見えている程度。一方、移動速度は凄まじく、ペンシルボーグにつけたガイドカメラのモニター画像でも、5秒露出のたびにわずかずつ動いているのがわかる。ひとコマ3分の露出時間でも彗星が伸びてしまいそうだったので彗星ガイドにしたが、南中を過ぎた頃からガイドが不安定になってしまい、背景の恒星像が曲がってしまった。

 そしてふたご群の極大を迎えた14日夜、こんどは流星メインで同じ場所に出撃。対角魚眼をつけたLUMIX GM5で明るい流星を一網打尽にしつつ、ポラリエにEOS80Dをのせて、あれこれ楽しもうという企画だ。GM5のインターバル撮影の設定がなかなかうまくいかずに時間を浪費してしまったが、夜半頃から調子があがってきた。

 <撮影データ:2018年12月15日00:54:31〜,SIGMA17-50mmF2.8EX DC OS HSM(f.l.=45mm,F3.5),EOS80D(ISO1600,60sec,16コマ合成),ポラリエにて追尾撮影,長辺方向をトリミング>

 ポラリエのほうの優先ミッションは、プレアデスに接近してきたウィルタネン彗星を捉えること。この焦点距離でヒアデス、プレアデスと彗星をバランス良くおさめることができた。現在、私用の標準ズームはフードとレンズキャップが行方不明で運用できず、急遽ムスコのを借りてきたのだが、一般撮影では評判が良いこのレンズも、星用にすると周辺像がおおきく崩れてしまう。絞り込んでもたいした違いは無いようだ。

 優先ミッションの後は、拡張ミッション。AT-X1120に換装して、ふたご群を捉えるべく網をはる。しかし、ここで1分16枚のつもりでリモコンのボタンを間違えて、11分ほど気付かないという痛恨のミス。気を取り直して撤収前に16枚露光したデータを処理してみた。

 <撮影データ:2018年12月15日01:59:14〜,AT-X1120(f.l.=11mm,F2.8),EOS80D(ISO1600,60sec,16コマ中より流星の写った8コマを選んで比較明合成),ポラリエにて追尾撮影>

 比較明合成なので、写り込んだ飛行機や人工衛星は、ただ消去するだけでうまく消えてくれる。流星は暗いものまで含めると8コほど入ってくれた。多分、しし群大出現のとき以来の成功じゃないかと思う。肉眼でも冬の天の川がよく見える好条件、土曜も仕事でなければ徹夜したところだ。

 <撮影データ:2018年12月15日00:59:41〜01:50:57,Pixco CCTV FishEye 8mm f/3.8,LumixGM5(ISO800,30sec,101コマ比較明合成)>

 ポラリエであれこれしている間に放置していたGM5の画像はこうなった。暗いのまで数えると、13コほど写っている。いちばん見事なのは雲仙の左側に流れた火球だが、これは出現時間が遅く、経路から考えるとふたご群ではないかもしれない。他にもオリオンを袈裟懸けにした火球もあったが、カメラが動いていなかったので撮り逃がしている。ふたご群の条件が良くなるのは4年後だそうで、寒くはあるが蚊に悩まされることもないのでまた楽しみにしておこう。

明るくなってきた46Pウィルタネン彗星

  • 2018.12.01 Saturday
  • 19:39

 11月23日は、藤原道長が『この世をば・・・』と詠んでから、ちょうど1000年目の満月。月蝕のとき以外は普段は邪険に扱っている満月ではあるが、今回は特別とばかり撮影してみた。

 とはいえ、略式の撮影なので、50-500zoomの望遠端、F6.3でISO1600。それでも1/4000secで切れるし、手ぶれ補正もあるしで無精して手持ち撮影にした。この月、実は真の満月は14:39だったので、わずかながら欠けはじめている。FBで友人から何か詠めといわれたのだが、浮かんできたのは『ちとせ経て すこし欠けたる 望月夜』、ああ、こりゃ川柳だ。

 満月を1週間ほどすぎて、月出が遅くなってきた頃。木曜の夜に快晴になるからと、思い切って小長井のいつもの場所に進出。月が昇る11:30頃までの勝負だ。出発は20:00頃で、現地到着は22:25。それから機材を組み挙げて、試写にかかったのがちょうど21:00頃だった。

 <撮影データ:2018年11月29日21:39:06〜,R-130SS(d=130mm,F3.29),EOS600Da(ISO3200,180sec,16コマをコンポジット),AstroLPR Type-1,トリミング>

 モヤがあって全体に眠い星空だったが、スタパー以来のウィルタネン彗星はかなり大きく育っていた。ただ、もとが小粒の彗星が地球に接近しているだけなので、撮って出しの画像では核は確認できない。画像処理すると核らしく見えているが、20xの眼視でも中央集光は弱く、核を確認することはできなかった。

 この彗星、一部では、拡散して見えるのでそれほど明るくならないのではないかという予想も出ているが、どうだろう。これで立派な尾が出てくれればいいのだが、位置的にも衝に近く、この画像でも左上に短い尾があるかどうかといったところ。あまり期待できそうにはない。かつての百武彗星みたいに、ちょうど良いところでパリッと割れてくれれば嬉しいのだけれど・・・。

秋のスタパーの夜。

  • 2018.11.21 Wednesday
  • 21:30

 11月の新月期、最初の週末は雲仙を歩いた疲れもあり出撃し損ねて、不完全燃焼になっていた。次の週末はスターパーティー。25cmを持ち込んで観望に徹するか、それともR-130SSを持ち出して撮影するか迷っていたが、結局は撮影に決定。終夜快晴で、とくに夜半過ぎてからは冬の天の川がくっきり見えるほどの透明度になったので、ずらりと居並ぶNinja-400を覗くのも忘れて撮影に没頭してしまった。

 <2018年11月10日23:08:38〜,R-130SS(d=130mm,F3.29),EOS600Da(ISO3200,180sec,15コマコンポジット),AstroLPR Type-1,トリミング>

 まずは12月に明るくなると予想されている、46Pウィルタネン彗星。まだ南天低く、10月に撮影したときはしょぼくてひとコマで没にしたが、今回は明るいコマが大きく発達していた。このとき6.6等。11時方向には細いイオンテールが伸びていて、今後見事な姿になるのではと期待が高まる。

 <2018年11月11日00:39:15〜,R-130SS(d=130mm,F3.29),EOS600Da(ISO3200,300sec,180sec,120sec,60sec,30sec,15sec,10sec,5sec,2.5sec,1sec各4コマずつコンポジット),AstroLPR Type-1,トリミング>

 次はオリオン大星雲を段階露出で狙ってみた。ISO3200で5分から1秒までの10段階各4枚ずつ。Photoshopで位置合わせをして、StellaImageの加算コンポジットで合成、もういちどPhotoshopに戻って輝度マスクでトーンを、チャンネル減算マスクで色合いを調整。背景の分子雲を捉えることができたのは想定外のことだったが、5分露出の枚数が少ないので分子雲のトーンが荒れてしまった。また、分子雲を出すと星雲本体の階調が詰まって細部が潰れたので、星雲中心部のトラペジウムが飛ばない程度にNikCollectionのSilverEffexですこし強調している。今度チャレンジするときは、背景の露出枚数をもっと増やす必要がありそうだ。

 <撮影データ:2018年11月11日02:17:45〜,R-130SS(d=130mm,F3.29),EOS600Da(ISO3200,180sec,32コマをコンポジット),AstroLPR Type-1,トリミング>

 それから、おおいぬ座のかもめ星雲に巡回。淡いうえに赤緯が低いので、意外と難物。16枚撮り終えたところで確認すると、ピントが甘い気がしたので、ピントを合わせなおしてもう1セット。あとで確認したら前半の16枚も使えたので、怒濤の32コマコンポジットになった。オリオン大星雲と同じく、Photoshopで輝度マスクとチャンネル減算マスクを使っている。星雲の淡い部分を持ち上げるとき、星マスクを使うと星の周囲に黒い縁取りを残してしまうが、輝度マスクだと自然な雰囲気ににじんでくれる。それに偶然だろうが、レデューサーコレクターの色収差が微妙に残っているようで、輝星周囲の光芒がカラフルになった。また、チャンネル減算マスクは対象色を持ち上げても星雲のトーンが潰れることがないので、赤と青の強調に重宝している。

 <2018年11月11日04:24:24〜,R-130SS(d=130mm,F3.29),EOS600Da(ISO3200,180sec,8コマをコンポジット),AstroLPR Type-1,トリミング>

 そして夜明けも近づいてきたころ、ふたご座にいる38Pステファン=オテルマ彗星を狙ってみた。このとき9.3等と小粒ではあったが、西に尾を伸ばしていて、しっかり彗星らしい姿をみせている。撮影後は用事があったので早めに撤収したのだが、このときマックホルツ=藤川=岩本彗星を撮り忘れていたのにはあとで気付いた。

 ところで、今回のスタパーには個人的後日談がある。放置撮影中にGM5を持ってうろついていたら、星景の達人の方からあるレンズを勧められた。F3.8の対角魚眼で、なんでも7000円台と格安。オリンパスのボディキャップ魚眼より安いというすばらしさ。熱帯雨林で検索したら出てくるというのでその場で検索、「ほしいものリスト」に加えようとして、いやこれならとポチってしまい、大爆笑。翌週火曜には届いたのだった。さっそく星景に投入して好感触を得ているので、そのうちにこのBLOGにも画像を上げることになるだろう。

コスモス&コスモス2018

  • 2018.11.21 Wednesday
  • 20:35

 しばらく前のことになるが、今年もコスモスの開花にあわせて白木峰で星景を撮ってみた。

今年は夏の日照りのためか、けっこう花の密度にばらつきがあったので、昼間のうちにロケハンをしておいて、よさそうなアングルをいくつか決めていた。

 <2018年10月18日21:44〜,AT-X1120(11mmF2.8),EOS80D(ISO800,30sec,60コマ比較明合成)>

 月齢は半月。西に傾きかけた月がコスモスを照らしている。稜線の向こうでときどき雷光をきらめかせながら雲が通り過ぎていくが、幸いこちらにはこないようだ。これまでこうした星景はJPEGで記録していたのだが、今回はRAWで記録したものをSilkyPixでいじってみたら、よい色合いになった。

 <2018年10月18日22:17〜,AT-X1120(11mmF2.8),EOS80D(ISO800,30sec,20コマ比較明合成)>

 葉を落とした桜の梢を入れて。冬の星座が東からあがってきた。右手前の花の密度が低いのでいまいち。平日の夜で、ときおり来訪者はあるが、撮影者は他に居ないので漏洩光にも気を遣わなくてすむのがありがたい。ただ、ぽつんと独りなので退屈しのぎにケーナを吹いていた。

 <2018年10月18日22:34〜,AT-X1120(11mmF2.8),EOS80D(ISO800,30sec,30コマ比較明合成)>

 北へ向かう小径。ロープがなければもっと良いだろうが、まあ仕方ないことだろう。道の面積がすこし広すぎるかと。平日なのであまり遅くなるわけにもいかず、雲が増えてきたこともあり、ここで撮影を切り上げた。結局は最初のカットがいちばん満足いくものだった。このあと小江のコスモスも朝霧狙いで何度か行ってみたが、今年は残念ながら朝霧にあうことはできなかった。また来年の宿題にしよう。

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