新機種登場!!

  • 2014.06.16 Monday
  • 21:41
 夕方、何気なくOPTのHPを覗きにいって、新製品一覧をクリックしたところ・・・なんと、LUNTの太陽望遠鏡に口径50mmの新機種LS50THAが加わっていました。ブロッキングフィルターの径によって2グレードあり、B4PT(径4mm)が9.00、B6PT(径6mm)が9.00です。
 この機種、なかなか面白いところを突いています。まず、接眼部はBFの後方にヘリコイドを配置していることから、実質LS35THAの後継機種だと思われます。実際、LS35THAはBF径6mmのDXパッケージ9.00を残してBF径4mmのほうはカタログ落ちしてしまったようです。
 B4PTのほうはBF径4mmながら、従来のLS35THA/DXとほぼ同じ価格帯で、35mmから50mmへの口径UP、エタロンの透過帯調整も、傾斜式からプレッシャーチューンへと進化しています。LS35THaで使ってみると、傾斜式では押しネジ側と蝶番側で、どうしても透過域に偏りが出てしまうのですが、プレッシャーチューンでは全面均一に調節できるものと思われます(使ったことはないので)。
 次に、対外的にはPSTの対抗機種になると思われるのですが、LS35THAがPSTに勝っていたのは半幅値0.7Å、対物レンズ前面へのエタロン配置という点だけで、口径の小ささに半幅値の狭さが相まって、像が暗いという短所がありました。実際、DXパッケージ附属の10mmアイピースでは像が暗すぎて、快適に観望できるのは18mmあたりまででした。それに対して、新しいLS50THAは半幅値こそ0.75Åと多少のスペックダウンはありますが、PSTの1.0Åに対しては優位を保っており、口径でもエタロンの配置と透過帯調節でも勝っています。口径と半幅値をもとに像の明るさを比較すると、LS50THAの集光力はPSTの1.17倍になり、更にコントラストで勝るぶん優位だといえます。
 では、このLS50THAの2グレードのうち、どちらを選ぶべきか。ここでは視野の広さを決めるブロッキングフォルター(BF)の直径が鍵になりそうです。LS35THAmの場合は、BFの径の違いの他にも鏡筒バンドやファインダー、アイピースの有無という違いがありましたが、LS50THAではBF径の違いのみ。それも、焦点距離が350mmと少し短くなったので、B4PTのほうでも少し径に余裕があります。簡易的に太陽像の径を焦点距離の1/100とした場合、太陽像径/BF径の比率は、LS35THA/DXの0.67に対してB4PTで0.875になります。この点だけはPSTの0.8に比べると見劣りするのですが、同じBF径4mm、LS35THAでは1.0なので、考えようによってはコストパフォーマンスが最も良いということになるのかもしれません。
 最後に、少しマイナス面を。この機種、どうやらどちらのグレードも鏡筒バンドやファインダーは別売のようで、実際に運用するためには少々追加投資が必要になります。そこはPSTに比べると見劣りするところですが、同価格帯におさえるためには仕方のないことでしょう。だからこそ、そのためにAll in oneのLS35THA/DXが残っているのだと思います。
 ここで恒例の妄想。LS50THA/B4PTを購入し、現在使用中のLS35THA/DXとBFを交換すると、上位グレードのB6PTと同等になります。一方のLS35THAのほうは、標準パッケージ同等に。ファインダーは新しいほうに移すとして、鏡筒本体ではなく鏡筒バンドに取り付けるようなので、LS35THAは標準パッケージ+鏡筒バンドという構成に。ドナドナするにもそのほうが好都合でしょう。ついでに10mmアイピースをつけるともっと有利になるのでしょうが、LS35THAではどうせ暗くて見えにくいので、むしろつけないほうが良心的かと。新しい鏡筒で活かしてあげるのがアイピースのためかと思います。
 一気にここまで妄想した、今回の件。はたして物欲の物質化が起きるかどうか、しばらくは注目の的です。

ls-50tha_1.jpg

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