R-140SS改造計画・R-140SS改II実戦投入!
- 2017.06.16 Friday
- 22:37
6月14日、水曜なので翌日も仕事を控えていたが、C/2015v2ジョンソン彗星が最盛期を過ぎかけているのと、貴重な梅雨の晴れ間なので、思い切って小長井まで進出して迎撃することにした。下弦前の月が昇るまでの勝負である。先のエントリーに書いたレデューサーコレクターの工作が終わったのが20:30頃で、21:00過ぎにいつもの場所に到着して手早く機材を設営。ピント確認してから目標導入して撮影を開始した。星図ソフトにはイオンテールしか表示されていないが、試写してみるとイオンテールは出ていない。また、ダストテールがアンチテールになっているとのことだったので、対角線にくるように東西方向に長い構図にしたのだが、どうやら南北方向に近い。迷ったあげくに彗星を中央に入れて撮ることにした。
<撮影データ:2017年6月14日22:12:29〜,R-140SSII(d=140mm,f.l.=428mm,F3.06,),EOS600Da(HEUIB-II,ISO1600,5min,5コマ恒星基準コンポジット)>
まずは4コマ撮影し、5コマ目でガイドが跳ねて星が2重になってしまったが、中央値コンポジットしたらうまく消えてくれた。いったん撮影はそこで切り上げて、月出までの20分間にスカイフラットを4枚。ちょうど撮り終わったところで月が昇ってきた。今回はフラット補正ができたおかげで、かなり強い処理をしても破綻することなく耐えてくれた。
左下に伸びているはずのイオンテールが無いとバランスが悪いので、すこしトリミングしてみた。ダストテールも完全な一直線ではなく、すこし東側に弧を描いてふくらんでいる。たぶん一直線に見えていた月初めの頃よりは、拡散して短くなっているのだろう。彗星は移動のためすこし伸びて写っているが、輝星の色と彗星コマの緑色の対比がうつくしい。これまで輝星周囲の光芒の色は出ていたけど、星像そのものに色がついたのは初めてだ。気象条件のせいだったのか、それともレデューサーコレクターにすこし色収差があるのが原因なのか。この色はあったほうが望ましいので、今後に期待することにしよう。
<撮影データ:2017年6月14日23:11:33〜,R-140SS改II(d=140mm,f.l.=428mm),EOS600Da(HEUIB-II,ISO1600,3min,4コマコンポジット)>
月は出たけど、よく晴れているのですぐ帰ってしまうのは惜しい。そこで、近くにあったM5を3分露出で狙ってみた。撮影中も月がどんどん明るくなってきたので、4枚で終了。先日撮影したM13より小さいので期待していなかったが、なかなかの写りである。M13がしょぼく見えたのは露出不足のせいだったので、今度はたっぷり露出してみようかと思う。このあとはダークフレームを撮りながら撤収し、夜半頃には帰宅することができた。総じてトラブルも少なく、R-140SS改IIの素性も見ることができて、上首尾だったと思う。
- 星
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