昨年の残滓と、今年の初出撃。

  • 2018.01.17 Wednesday
  • 21:18

 昨年は11月末に個別指導という仕事上の大イベントがあり、通知がきた10月末からの約1ヶ月間はその準備に忙殺されていた。その前に撮影していたデータが、撮影用PCの中から出てきたので手順のおさらいを兼ねて処理してみた。

 <2017年10月26日00:23:21〜,R-140SS改II(d=140mm,F3.06),EOS600Da(ISO3200,180sec,18コマコンポジット,Astro-LPR Type2)>

 対象は胎児星雲にして、ガイドの暴走は相変わらず発生するので、被害が少なくなるように短時間露出多数枚コンポジットの実験。案の定というか、途中で暴走したのでフレーミングがずれてしまい、8割ほどにトリミングしている。ダークは8枚、スカイフラットは4枚と手抜きしているが、思ったより良い結果ではある。輝度マスク+レベル補正で暗部を選択的に持ち上げ、赤マイナス緑のチャンネル減算マスク+トーンカーブ赤で、赤い領域を強調。うまい具合に星雲手前の星団周囲に淡い青が浮かび上がってくれた。胎児の顎と手の間のブライトリムがもうすこしはっきり出てくれればよいのだが・・・簡易処理なので贅沢というものだろう。

 そして、1月11日に今年の初出撃。平日なので白木峰にしようと思っていたが、いざ出てみると気が変わり、小長井へ。南西の空を狙うので結果的には正解だった。機材設営時にPowerShotS120の星景モードで20分。戌年の初出撃らしく、大犬座を中央にした。雲仙の右肩にカノープスがのぼってきたところで、これを見たのでまたすこし長生きできるかもしれない。

 今回は、韓国製の携帯ピラー脚のデビュー戦。昨年暮れにEM-200用アタッチメントが出来上がり、実戦投入の機会を狙っていたものだ。3本の脚とターンバックルはすべてピラーのパイプに入るようになっているので、メタル三脚と比べてコンパクトに収納できる。高さはすこし低くなるが、反射鏡筒なので好都合である。組立分解はこれまでよりすこし時間がかかるようになったが、慣れるとなんとかなりそうだ。この場所は傾斜地なので心配していたが、あっさり水平を出すことができた。

 また、もうひとつテスト項目があった。これまで悩まされてきた写野の隅の円弧状ゴースト、前回レデューサーコレクターのコバ塗りでも消えなかったので、光路上で黒になっていないところを探して、補正板のコバを塗り、補正板の枠につや消し黒のテープを貼ってみた。これで消えてくれれば良いのだが・・・

 <2018年1月14日23:28:59〜,R-140SS改II(d=140mm,F3.06),EOS600Da(ISO1600,180sec,13コマコンポジット,HEUIB-II)>

 結果はこの通り。これもフレーミングがずれたため、ゴーストが2重になり、更にもうひとつ見えている。対象はちょうどヒアデスとプレアデスの間に居たC/2016R2パンスターズ彗星で、約10等級。昨年末の頃から、暗い割には長いテールを伸ばしていたので撮りたかった対象だ。暗くて彗星核追尾ができないので露出を切り詰めて枚数を増やしている。処理もいつも通りに輝度マスク+レベル補正で、荒れた背景をニックコレクションで均してみた。途中でガイドが暴走したためフレーミングがずれたのもお約束。おかげでステライメージの彗星核コンポジットができず、核がすこし延びている。尾も同様にぶれているはずで、微細構造が出せなかったのもそのせいにしておこう。しかし、緑色のコマをかぶった核から鮮やかな青のイオンテールが延びている、これほどカラフルな彗星も珍しかろう。

 ガイドの暴走については、DSI Pro+PHD、ASCOM経由のガイドでは出なかった症状で、QHY5-LIIのon cameraガイドでPCとの相性が悪いためのようだ。普段はPHD-2のガイドを停めるとモーターも停まるのだが、何度目かの暴走ではガイドを停めてもASCOMを終了しても停まらず、PHD-2を終了させたところでようやく停まってくれた。その後は古いほうのPHDで安定して動いたが、これも以前暴走したことがあるので油断ならない。

 また、写野の隅のゴーストについてもすこし考察をすすめることができた。最初にこのゴーストが発生したのは北アメリカ星雲を撮影しているときで、デネブが光源だと思っていた。その後もオリオン大星雲を狙ったときに出現し、そして今回のパンスターズ彗星。しかし、出ないときは全く出ない。今回の撮影後にふと気付いたことに、どうもテレイーストで撮影しているときにゴーストが出ているようだ。そしてテレイーストになっているとき、接眼部がEM-200の赤緯体のパネル側にくる。ヘリコイド基部には遮光帯にすこし隙間があるので、もしかするとそこからパネルの光が入って何かに反射しているのかもしれない。すると、きまって右上角に出るというのも説明できる。まだそうと決まったわけではないが、遮光テープを貼るだけなので、次回の出撃のときに試してみようと思う。

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